第14回  高橋信吾 SNOWSURF〜クロスオーバーシーンのパイオニアとBD x bernコラボ

第14回  高橋信吾 SNOWSURF〜クロスオーバーシーンのパイオニアとBD x bernコラボ

スノーサーフ暦36年、90年代からスノーボード界を一世風靡し、トッププロとして活躍。後にSOBUT BRANDを立ち上げて、ドメスティック・スノーボードブランドにおいてカリスマとなったShingo 420 Takahashi氏ことシンゴマン。サーファー、DJ、アーティストとしてもその才能を発揮し、クロスオーバースタイルのパイオニアとして君臨して現在に至る。 

このたびBEACHED DAYSが、アクティブスポーツ・ヘルメットの"bern"と、日本のストリートファッションブランド"NEIGHBORHOOD"以来、実に3年振りとなるコラボレーションをリリース。そしてアンバサダーとして、スノー、サーフ、ピストバイクカルチャーに精通するShingo 420 Takahashi氏が選出されたということで、その創造性溢れるライフスタイルについて話しを伺った。

 

 

近年は鵠沼の海でよくクラシック・ログに乗られている姿をお見かけしますが、読者の皆さんに簡単な経歴ついて教えてください。

1971年4月20日生まれ、実家は東京都練馬区です。ここ鵠沼には4年くらい前まで10数年間住んでいて、勝又君(プロサーファーの勝又正彦氏)とART FCTを共同経営してました。いまは先輩がひとりでやっているんですけど、そこはシェイプルームとアートのガレージギャラリーがあって、俺はウェットにアートを施して、多いときは月に20着くらいを手がけてました。

 

これまでスノーボード、サーフィン、アート、音楽といったヨコノリ系のクロスオーバースタイル、いわゆる湘南のビーチカルチャーを発信されてきましたが、現在の肩書きは?

いままでは一体何やっている人?となっていたと思うんですけど、いまはスノーボード・シェイパーです。現在はCalifornia General Storeで自分のブランドHITRIBEのPOP UP(期間限定)をやっていますが、これらのスノーボードもひとりで全ての行程を手がけてます。

冬になるとスノーボードのために山にずっといるんですが、それ以外の時期は週の大半、だいたい4日くらいはスノーボード・シェイプで群馬の前橋の工場にいて、残りは家族がいる練馬にいます。群馬の冬は調子いいんですけど、夏は本当に暑くて、作業だけやってても良いモノは作れないので、海入ってからシェイプしてとか、後輩がやってる伊香保温泉のグランピングまで40分くらいかけて走って行き、温泉入ったりしながらやってます。

(In Alaska, 2002. Photo: Hiro Yamada)


スノーボード・シェイパーとしては何年ぐらいやられているんですか?
スノーボードを作るようになって、3、4年目です。というのも、これまではそういうことできなかったんで、スノーボードの製作は工場に頼んで作るものでした。でもそれはスキーから来ているカルチャーで、最初に工場でプロトタイプ作る人もスノーボードは全くやらないんです。
俺はサーフィンも16歳の時からどっぷりで、スノーボードもずっとプロでやってきてようやくたどり着いたんですけど、多分スノーボードだけやっていてもここに来なかったかと。ART FCTで10年くらいやってから、またスノーボードの世界に戻ったときに、サーフボードを作るところにずっといたから、色々見えてきたものがあった。いまは世界で一番の工場があって、そこを紹介されてから主(あるじ)の作業の工程をずっと横で見てきて、毎日一緒にやって自分でも出来るようになりました。
そもそもスノーボード・シェイパーという肩書き自体が、世界を見渡してもまだないんです。 いまスノーサーフがすごい流行っていて、サーフ側からスノーに来て、 スノーボーダーがサーフィンする流れももう20年くらいある。こういうクロスオーバーの中で、そういうスノーボード・シェイパーっていう言葉を作ろうっていう大きな動きがあって、俺が一番最初を走ってる感じです。

(Kuwa Photo)

ご自身のインスピレーションはどこからやってくるのですか?
サーフィンとかスノーからインスピレーションを受けて 、こういったアートや音楽の形になっています。自分のわかりやすい肩書きはアーティストになると思うんですけど、そもそも滑ること自体がアートで、パウダーを滑ったら一本のラインの一筆書きですよね。そういう大自然で遊んでいるところでアート表現したいから、スノーでパッて写真を撮られた時に自分のアートがあったり、サーフィンでチューブに入ったときのウェットにアートがある。
自分の中でアートが完成するのは、額の中だけじゃなく、自然の中に入っていくイメージです。逆に額の中のアートはただの文字なんだけど、その(ライディングの)感覚がわかるような表現をしています。

今回のBEACHED DAYS x bernコラボのヘルメットについて。
スノーボードではヘルメットを被るシーンもあるんですけど、今回のモデルは良い意味で本格的過ぎない作りなので、みんながちょっとハーフパイプに入るときや、パークでレールやるときに使うのにちょうど良い。スケートボードやBMX、また普段自転車に乗るときにもライトに使えるし、BEACHED DAYSのロゴがスポンサーっぽく入っていることで、ファッション的にもすごく格好いい。うちの子供もbernのヘルメットを買おうとしてたタイミングだったんでバッチリです。

普段はどんなサーフボードに乗っているんですか? 
鵠沼でやるときは9割くらいがロングボード。今日みたいなモモぐらいのサイズのときはロングボードをやりたいんですよ。逆にサイズが上がって良い波のときはショートボードに乗りたい。
こないだも日本海に2回行ってきて、その時はフィッシュで。大崎とか入るときはシングルフィンでやってます。逆にトライフィンのショートボードはずっとやってないです。ロングボードもDフィンの重いボードまで乗ってきたから、これまで出来ないと思ったことが、短いボードに乗ると自然と出来るようになっています。

最後にご自身にとって、ビーチとはどんなところですか?
まあ一番フラットなところかな。みんなが行ける場所…。スノーボードって行けば行くほど山の高いとこを登っていくから。仲間と行ってる感じじゃなくて、奴らより早くとか高くとかになって、結構一人の世界なんです。
でもビーチに行くと逆に母なる大地とか、母なる海という意味が分かるなと。アーシングじゃないけど、砂浜を裸足で歩けば大地と繋がる感覚でやっぱいいですよね。誰もが行けるから混むこともあるけど、山の上とはまた違う感覚なんですよね。


高橋信吾/ shingo 420 takahashi(たかはししんご)●1971年4月20日生まれ。東京都練馬区出身・在住。スノーサーフ歴36年。スノーボード・シェイパー。HITRIBE BOARD主宰。90年代からスノーボード界を一世風靡しトッププロとして君臨し続け、SOBUT BRANDを立ち上げ、ドメスティックスノーボードブランド界でまた風靡したシンゴマン。その後シーンから消え、DJクラブカルチャー、ピストバイクカルチャー、現代アートカルチャー、同時に鵠沼サーフカルチャーにディープに入り込みビーチで没頭した日々からたどり着いたスノーボードビルドの世界…。2025年5月には、30年間の関わりを持つブーツブランド/DEELUXEの30年記念企画として、YONEFILMと本人により製作されたドキュメンタリー・シグネチャームービーが発表され話題を呼ぶ。

https://shingotakahashi.jp/
Movie: SNOWBOARD BUILDER(2023)
Instagram: @shingo420takahashi

インタビュー/川添 澪(かわぞえみお)神奈川県鎌倉市出身・在住。カリフォルニア州立大学サンディエゴ校・サーフィン部卒。日本の1stジェネレーションのサーファーを父に持ち、幼い頃より海外のカルチャーに邂逅。90年初頭から10年間に渡り、カリフォルニア・サンディエゴ〜マリブに住み、ロングボード・リバイバルを体感。帰国後はON THE BOARD編集長に就任し、GLIDE他の雑誌媒体を手がける。これまで独自のネットワークでリアルなカリフォルニアのログ、オルタナティブサーフシーンを日本に紹介。

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